順張り投資のすすめ

 KxShareの磯野です。今回のテーマは「順張り投資のすすめ」です。以前のコラム「新高値銘柄投資法」では上場後に新高値を更新した銘柄でファンダメンタルがよい銘柄に投資するという手法をご紹介しました。考え方としては似ているかと思いますが、「新高値」から少し範囲を広げて順張り投資がおすすめ!という話をさせて頂きます。

 

順張り投資とは?

 「順張り」とは投資手法の一種で、多くの買いが集まって株価が上昇しているときに買い、下落基調のときには売るというやり方です。株価が上昇・下落トレンドにある時に、そのトレンドに乗っていく投資行動をとります。一方で、株価が下落しているときに敢えて買ったり、株価が上がっているときに空売りしたりする手法を「逆張り」と言います。
 順張り投資のタイミングには株価チャートによるテクニカル分析を用いることが一般的です。例えば、株価の5日移動平均線と25日移動平均線の両方が上向いており、さらに5日移動平均線が25日移動平均線を上回る「ゴールデンクロス」と呼ばれる買いシグナルが発生した段階で買いを入れるといった具合です。本稿では個々のテクニカル分析手法については詳しく説明しませんが、テクニカル分析についても様々な方法があります。


 

順張り投資のメリット

 順張り投資の最大のメリットは投資効率が良いことです。順張り投資はトレンドに乗った投資行動をとるため投資判断が正しければ、すぐに含み益が出ます。逆に投資直後に含み損となった場合は投資判断が誤っていたことになるため、すぐに損切をすることが出来ます。投資判断の正誤について判定基準が明確なのです。正解であればすぐに利益、不正解ならばすぐに損切りです。

 逆張り投資においてこのような単純な話にはなりません。そもそも逆張り投資とはその企業の置かれた状況が悪い時にあえて株を買うわけです。元々状態が悪い企業の株ですからさらなる悪材料が出てさらに株価が下がることもあります。長期的な視点でみれば確かに割安であっても企業業績が回復して株価が上昇するまで数年単位で待たなければならないことも珍しくありません。空売りの場合も同様です。バリュエーションで見ると割高な株であっても市場参加者が熱狂に包まれているときは適正価値に関係なく株価が上昇することはしばしばあります。空売りの損失が理論上は無限大となるため、割高な株価が適正価値に戻る前にロスカットを食らって撤退ということもあり得るのです。であれば株価下落の大底もしくは株価上昇の天井を当てればいいと思われるかもしれませんが、言うは易し行うは難し、です。それができれば苦労はありません。

 その点、順張り投資であれば自分の投資判断の正解・不正解がすぐに分かり、含み損に年単位で耐えるような余計な心配をせずに効率よく資金を動かせます

 なおしばしば順張り投資のつもりで買った銘柄の株価が想定外に下がった場合、「この企業はいい会社だからいつか上がるに違いない。だから順張り投資のつもりだったけど損切せずに長期保有しよう」と考える方がいます。気持ちは分かりますが、この考え方は危険です。そもそも最初にいい銘柄だと思って買ったにも関わらず、株価が下がったという時点でその銘柄は”本当に自分が思うほどいい会社”なのかでしょうか?本当にいい会社ならばなぜ株価は下がるのでしょうか?間違っているのは市場でしょうか?あなたの投資判断でしょうか?おそらく高い確率で間違っているのはあなたの方です。順張り投資で最初の読みが外れた際は、傷が浅いうちに撤退が鉄則です

 

参考書籍

 コラム「新高値銘柄投資法」で紹介したDUKE氏の新著が出ました。本記事を執筆するにあたり参考させて頂きました。興味を持たれた方はこちらもおすすめです。

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まとめ

  1. ・順張り投資は株価の動きと同じ方向に売り買いする投資手法。
  2. ・順張り投資は投資判断の正解・不正解が明確で投資効率が良い。
  3. ・順張り投資で最初の読みが外れた時は傷が浅いうちに撤退するべし。

当社及び私の基本的なスタンスはあくまでファンダメンタル重視です!

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